その192 今年中に解決のつかなかった宿題です

 2023年のこのコーナー、もう早や最後のお話になってしまいました。毎年言いますが一年が早いですね…。
 お読みの皆様はどんな一年だったでしょうか。世間的に新型コロナの話題は少なくなりましたが、実際はまだ油断はできず、医療・介護ともシステム面、費用面などなど様々な問題がでてきた一年だったように感じます。来年こそはいい年になってほしいものです。

 さて年の最後に申し上げるのもなんなのですが、筆者は個人的に今年中に終わらなかった宿題がございます。
 それはご近所問題です。

 いえ、深刻な問題ではありません。というより実は「困っていないので困っている」という感じなのですが…(^^;)…。プライバシーもありますので話せる範囲で書いてみましょう。

 先日、庭掃除をしている筆者のところにご近所のご婦人が二人来られまして(初対面)、急にスマホを見せてきたのですね。画面には動画で、北隣のお婆さんが筆者の家の方にベランダから何かを投げている場面が映っていました。

 「ね、困るでしょ?」
 「あの人、いつもやってるでしょう」
 と、同意を求めてきます。当方は(ああ、なるほど)と思いました。というのは、北隣のおばあさんはよくベランダからパンくずを投げておられるのです。この辺りは野鳥が多く、当家の庭にも東京では見られなかった鳥がよく来ています。きっとお隣さんも野鳥が好きなんだろう、くらいに思っていました。

 「そうですね、鳥のエサですかね」
 と答えたところ、どうも二人のご婦人の反応が芳しくない(^^;)。「いや、だから困るじゃない」と仰るのです。…うーん、筆者は困っていないw意図がよくわからなかったのですが、つまり道路や他人の家にモノを投げてはいけない、ということらしいのです。まあ、それはそうですね。でもパンくずくらい鳥さんがすぐに食べてしまいますし、西の道は私道で郵便屋さんくらいしか来ないし。やっぱりウチは困っていない…なので、返答に困って(笑)しまいました。困ってないので困っている状態…。
 
 筆者は実はこのおばあさんには、日常的にしょっちゅう挨拶しているのです。おばあさんがベランダに出られると窓から声が届く距離で、ふつうにお話しています。別に変った様子もない。家事も自分でされていて庭もきれいだし、御年の割に元気な方だと思っておりました。

 が、ご婦人二人が仰るには「何度注意しても止めない」「少しおかしいのではないか」のだそうで…。「一度は、おまわりさんに注意も頼んだのよ」とも。ううむ。おまわりさんも困ったでしょうね(^^;)。厳密にはよろしくはないとはいえ、パンくずくらいそんな強く取り締まることでもないでしょうし…。

 とはいえ、このご婦人二人も善意というか、心配からわざわざ教えに来てくれたわけですからね。あんまり「いやウチは困ってません」なんていえばカドがたちそうでw。

 さてこの場合、何が問題なのでしょうね?

 パンくずを投げるのは確かにご近所に気を使うべきですが、周りがいいというなら問題ない気もします。
 注意する人も善意ですからいいとして、まあ筆者の家についてはほっといてくれれば…というのが自分の感想です。
 「あの人は注意しても止めない、おかしい人だ」については…注意だけでなく、普通に話す機会があればまた印象も変わるかもしれません。そういう機会がないのか、これまでの経緯で仲が悪い?のか、それは当方には無関係なお話ですが…。

 どうもこう、「おまわりさん」あたりから話が大げさになっているように思えますが、如何でしょうねw。

 この場合、通報なら「地域包括支援センター」にすればよかったのに、と筆者は思いました。

▼その128 知られていない「とりあえず地域包括」

https://recruit.enzeru-corp.jp/column/2021/04/01/850

 もし本当におばあさんの様子がおかしいなら、その原因を「診断」できるのは「医師」だけですし、どの程度支援が必要なのか「認定」できるのは役所の「認定調査員」だけです。これはおまわりさんの専門外ですね。パンくず投げだけを注意してもおばあさんの様子は良くならないのですから。

 …じゃあどうしてご婦人二人は「地域包括支援センター」に連絡しなかったのか?すこし話してみて気づいたのですが…これはつまり、要するに、そういう相談窓口があるのを知らなかった(^^;)ようです。 
 なので筆者は「何かあったら地域包括に連絡してみますので」とお答えしておきました。

 しかしまだまだ、「高齢者のことでなにかあったら地域包括」は知られていないのですね…。
 
 いえご婦人二人のせいじゃありません。
 これは役所や介護に関わる者のアナウンス不足です。筆者も反省いたしますm(__)m。これは宿題。もっともっと知ってもらわなければ。

 というわけで来年も、このコーナーを通じて身近な介護の話題をアナウンスしていきたいと強く思いました次第です。来年もよろしくお願いいたします!

 …あ、その前に、今年も一年ありがとうございました、が先でしたね(^^;)…。

(今年最後の余談)
とはいえ、こうして近所で気にしあったりおまわりさんにも来てもらったり(小さな私道なのに週に何回か見回りに来てくれています)というのは、それはそれでなかなかいい状態なのではないかとも思いますね(._.)。