その26 安心の「材料集め」
あけましておめでとうございます。2017年になりました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。去年の1月にはじまったこのコーナーも一周年、ありがとうございます。
年々月日が早くなっていくようですが、やはり「1年は1年」時間は経っているのだと痛感する出来事がありました。私事でスミマセンが去年の年末、実家に電話をかけたときのこと・・・マンガで再現して見ますと・・・。
・・・正直(うーん、母ちゃん、ボケてきたかなあ)と思った次第です。おととしはもっとハキハキしていたな・・・と。
コールが長いのは耳が遠いか、足が悪いか。テレビの音が大きいのも耳。リモコン操作が怪しいのは言うに及ばず、脳の衰えでしょう。1年分、年をとったのですね。
私はこのとき「本当に介護職をやっていてよかった」と思いました。
もし介護のことを何も知らなかったら、話の通じにくい母に怒ってしまったかもしれません。また、「どうしよう、母がボケてきた!」と不安になり、焦ってしまったことでしょう。(いや、でもまだ大丈夫だよな・・・)と根拠のない希望を自分に言い聞かせるのが精一杯だったのではないかと思います。
しかし今の私は本当に「大丈夫」と思うことができます。
実家の役所、母の病院、地元の地域包括の電話番号は全て控えてある。保険証や診断書などの必要書類もわかるし、届出先もわかります。どんなサービスを利用していくらぐらいかかるか、大体の予想もできます。それを家族や親戚に伝えることができます。
これは根拠のある「大丈夫」で、知っていることが直接安心になっているのです。もし介護にご縁がなく「まだまだ・・・」と先延ばしにしていたら、それだけ不安な時間が長引いたことでしょう。
と、いうわけで。
今年もこのコーナーにて介護の話題を追って、介護職につきたい人、介護に不安のある人と一緒に「安心の材料」を集めていきたいと思っております。
あらためまして、本年もよろしくお願いいたします。
大起エンゼルヘルプ 漫画家
梅熊 大介 拝