その106 カッパ不足中?
医療の現場で、雨合羽の寄付を募っている病院があるそうです。
「雨合羽 寄付」などで検索するとおもに関西の病院などで募集されており、用途は「消毒用の防護服代わり」。マスクと同じく、医療用品の不足もなかなか解消されないようで…。
近所の100円ショップで聞いたところ、さすがに一般客の雨合羽買占めはないとのことですが。春から梅雨にかけてはもともと合羽の売れるシーズンで、品薄ではあるそうです。
※ホームセンターなどで売っている内側にメッシュのついた本格的な雨合羽はまだまだ在庫がたっぷりありまして、別に雨合羽自体が不足、というわけではありません。
…たしかに、介護現場でも「雨合羽を防護服代わり」にすることは稀にあります。
たとえばノロウイルスが出てしまった時。感染者の吐いたものや便などを掃除するのにマスク、ビニール手袋はもちろん「雨合羽を後ろ前に着て」と教わりました。後ろ前にするのは、ボタンの間からウイルスが侵入するのを防ぐためですね。処理が終わったら合羽は丸めるように脱ぎ(ウイルスを飛ばさないため)ただちに消毒、洗濯します。このときは薄くて大きなひざ下まである合羽を使いました。
今回のコロナウイルスでは防御の基準はもっと厳しくなっておりまして…。
とにかく感染力が強いうえに未知の部分が多いことから「できることは何でもする」くらいの装備になります。
具体的に申しますとシャツとズボンの上から
・シャワーキャップ
・プラスティックゴーグル
・サージカルマスク
・雨合羽(内メッシュの本格的なもの)上下、フードも使用
・ビニールエプロン(雨合羽の上に着用)
・ディスポグローブ
・手首までのゴム手袋(都合手袋二枚重ね)
・靴カバー(ビニールか紙製の、靴をすっぽり覆うもの)
です。
実際ワタクシこの装備で消毒作業を体験してみたのですが…これは大変ですよwいや笑い事じゃないですが。
ご想像のとおりこの格好で拭き掃除などすれば汗が噴き出ます。ゴーグルが曇ります。耳がふやけてマスクがズレます。しかしうかつに目や口を触れないんですね、もしウイルスがいれば手袋に付着しているかもしれない。
当然、トイレも水分補給もウイルスのいないところまで行って、装備を外して、手を洗ってから行わねばなりません。
…ハッキリ言ってこの作業を日常的に行うのは不可能です。しかもここまでやって「じゃあ完璧に安全なの?」といわれたらそうとも言い切れないわけで…。
平凡な結論ですが。こんなハメに陥らぬよう、やはり予防が一番ですね。未知の敵には忍の一字、逃げの一手です。
テキが勢いをなくすまで、忍んで逃げ切りましょう。
(追記)
消毒作業は洗剤で拭く→消毒液(次亜塩素酸)で拭く、の順で2度拭きになりますが、今回使った洗剤が「レノグリーン」。不勉強にして知らなかったのですが、メジャー商品のようで…。
当日の内に再会しましたw。