その208 軽視はできない、皮膚トラブル
…連日暑いですね(^^;)。
言うまいと思えど今日の暑さかな、の川柳どおり、暑苦しいとは知りながらつい口に出てしまいますが…。
お読みの皆さんもくれぐれも夏バテにはご注意を。
さて、こう暑いとどうしても増えるのが皮膚のトラブルですね!
特に病気というほどではありませんが、日焼け、虫刺され、あせも、かぶれ…ちょっとした痛さ、痒さが日常生活に地味な影を落としてきます。クオリティ・オブ・ライフ(QOL・生活の質)的にはイヤな影響ですよね。これはお若い方でも実感されるところでしょう。
ただこうした「ちょっとした皮膚トラブル」も抵抗力の落ちている病人や高齢者には軽視できない問題で、これが長引いたり悪化したりすると「病気」の様相を呈してまいります。特に高齢者は皮膚の乾燥から「バリア機能」が低下しており、皮膚の損傷、細菌感染にも十分注意が必要ですね。
不快な夏の汗もやはり身体には必要なモノなんですねえ…。
以前も描きましたが筆者が習った「高齢者の身体に触れる手の形」。このように面積を広く、力を入れずに触れないとそれだけでアザになってしまい、そこが悪化して…などなど、それほど高齢者の皮膚は弱っているもの。これはなかなか健康なお若い方には想像しにくいことかもしれません。筆者も習った当時は「え…そんなにも?」と驚いたものでした。
高齢者に多い皮膚トラブルには、
・老人性掻痒症(加齢、皮膚乾燥によるかゆみ)
・失禁関連皮膚炎(トイレの失敗やおむつなどによるかぶれ)
・疥癬、白癬などダニやカビによるもの
…が挙げられます。
トイレについては介護職員の支援で予防が可能ですが、疥癬・白癬は当然医師による治療が必要ですし。また加齢によるものはいかんともしがたく、皮膚トラブルもこうなると根深い問題ですよね。
また皮膚トラブルというより「病気」に近いですが、床ずれがひどくなった「褥瘡」という症状もあります。寝たきりの方に特に多い症状です。介護施設では体位交換(寝たきりでも姿勢を変えることによって負担を分散する)をしながら、入浴で皮膚の清潔を、食事や睡眠で体力を養いながら時間をかけて治癒を待つものでした。しかし汗をかきやすく食欲も落ち、また寝苦しい夏はこうした症状の大敵でもありましたね。
特に夏の夜、今日も夜勤中など「かゆいかゆい」といわれる入居者さんのもとに濡れタオルとワセリンやらアズノールやらヒルドイトやらの薬品をもって駆け付けておられる介護職員の皆さま…大変お疲れ様でございますm(__)m。(この3つの薬品の名前は忘れられませんw)
さてこれ、実は高齢者だけの問題ではありませんね。皮膚トラブルはそのものが小さくても、日常生活に妙に悪影響が多いものです。
私事でスミマセンが先日、筆者の内股部分にちいさなキズができておりました。たぶん庭掃除のときにでも引っ掛けたものでしょう。そのうち治ると思っていたら、汗やズボンの擦れによってかすこし痛くなってきてしまいました。
すると、日課のジョギングはもちろん買い物や散歩をしていても少し気になるのですね…。
以前も申しましたが筆者は坐骨神経痛をやったことがあり、医師から「長時間の座り作業はやめ、日常的に足腰をほぐすこと。できれば筋力も鍛えること」と言われております。そのための散歩やジョギングだったのですが…。
それがこんな小さな内股の皮膚トラブルひとつで止まってしまっては、座ってコラムやマンガを書くこともできなくなってしまいます!これは焦りました。
しかし内股では絆創膏もはがれやすいし包帯も邪魔だし…ということで、ドラッグストアで消毒液とガーゼと「ネットホータイ」を買ってきました(^^;)。あのミカンの網のような包帯です。
あれすごいですね、走っても全然ズレません、さすが医療器具。
と、適切に処置をしたらキズは3日で治ってしまいましたが…。
本当に皮膚トラブルごときと甘く見てはいられないなあとつくづく痛感いたしました。
涼しくなるまで気を抜かず、小さな傷もしっかりふさいでいこうと思います!