その103 「対処」と「対応」
コロナウイルスの騒ぎも、いよいよ「緊急事態宣言」が出るかというところまで来てしまいました(3月9日現在)。この文章が載るころには結論が出ていると思われますが…。
マスクに始まった買占め騒ぎも、トイレットペーパー、ティッシュほか紙製品、また食料品にまで及びました。
ちなみに「デマだ」とわかっていても「デマに影響されて買占める人がいる、自分も確保しなきゃ!」という行動…他者の行動を基準に動いてしまうことを『集団的無知』と言うそうです。怖いですね。
米や缶詰はまだしもトイレットペーパーは…あんなにかさばるものを買い占めてどれだけ持つのでしょうw一年分ともなればかなりの保管場所が要りそうですが。
幸い私は介護経験者ですので「なに、これがあるさ」と安心して居られました。
ペットボトルの簡易ウオシュレットです。古いタオルを下用(おしり専用)にし、消毒液の作り方も知っております。仕事でみっちりやりましたからねw。これは自宅で「自分でも練習しよう」とむかし用意したものです。
…ところがこれを他人に伝えると「どこで売ってるの?」とのこと。普通に100円ショップで売っております。
「水できれいになるの?」紙よりきれいになります。
「汚れた水が手にかからない?」
…かなり質問が多いので、イラストにして送りました。
(どうも質問された人はウオシュレットは後ろから使うもの、という固定観念があったようです)
でもまあ無理もない。普通の電動ウオシュレットなら後ろからノズルがでます。自宅でペットボトルで洗う方が少数派なのですw。
考えてみれば今回の騒ぎで、介護職員経験が非常に役立っています。
・正確な手洗いの仕方。 ・室内の保湿、消毒(青ハイタースプレー)の方法。
・排泄の水処理法
・ローリングストック(普段から物資を少し多めに買い、買い足したら古いものから使う)
・免疫の上がる食材・調理法
…すべて介護現場で習ったことです。
介護では「対処」と「対応」を分けて教わりました。対処とは一時的な解決法、対応とは持続可能な解決策であると。介護職員が目指すのはもちろん「対応」です。生活支援は長く続く、一時しのぎでは意味がありません。
この場合で言えばペーパーを買い占めるのは「対処」。水洗浄を覚えるのは「対応」ですね。もし仮に紙がホントになくなっても、持続可能なわけですから。
…介護職員は他人のお世話をしているようで、実は「体や環境が不自由になったとき、どう対応するか」を日々教わっていたようなモノで…。
結局一番得しているのは自分なのだと思います。