その180 ノーヘルの何倍も危ない、〇〇運転。

今年も雨の季節ですね。お出かけに降られる日も多くなっております。自転車生活の筆者にはちょっと面倒な梅雨です。

さて今年(令和5年)4月1日より、自転車のヘルメット着用が努力義務化されました。

努力義務とは「なるべくそうするよう、努力する義務がある」というもので、完全な義務化とは少し違います。罰則もありません。
義務化から2か月経った今、筆者は自転車ヘルメット着用者の数は「うーん、気持ち増えたかな?」くらいに感じております。

筆者はヘルメットが「もし事故に遭ったとき、つけていた方が絶対に安全」であることに関しては何の疑問もありません。
が、どうもヘルメットに関しては子供のころからなんだか納得いかない(笑)話を多く思い出します。

筆者は群馬県の生まれですが、小学生の頃、自転車はもちろん徒歩の通学中も校則でヘルメット着用でした。どこもそうかと思っていましたが、神奈川県出身の家人は「小学生がヘルメット?」と驚いており、一部の地域だけだったようです。実は子供の頃、夏のヘルメットというのは実に暑く不快で、みんなメットを手に持って歩いていました。当然、振り回して遊ぶ子もいます。自動車事故も危ないけど、振り回される硬いメットの方がよっぽど怖かった思い出があります(;^_^A…。

またオートバイのヘルメットにもよくわからないところがあります。

最近よく見る「三輪オートバイのノーヘル」。法律で一定以上の基準を満たした三輪オートバイは「ミニカー」に相当するということで、カーである以上自動車の仲間だからヘルメットは要らない。と、いう理屈になっています。しかし屋根付き原付(ホンダのジャイロなど)をノーヘルで乗っている配達業の方などを街で見かけると、やっぱりあれはどう考えてもオートバイの仲間だろう…と当方は思います。
転んだらぜったい投げ出されるし、その時ヘルメットがなかったら大ケガしますよね。ケガしてから「いや法律では」なんていっても仕方のないことですし…。

…どうもこう、スッキリしないものが残ります(-_-;)。
ヘルメットをルールにするなら、分かりやすく基準を示してほしいですね。

とはいえ、自転車・オートバイの交通事故は近年増加傾向にあり、2021年の自転車事故は69694件、前年より2000件以上の増加だそうです。自動車相手の事故でも自転車側に78%もの法令違反(一時停止違反や信号無視など)があったそうで、どうもそうなるとヘルメット以前の問題だともいえそうです。

そういえば交通ルールについて、筆者は非常に驚いていることがひとつあります。

前述のとおり筆者は群馬県の生まれなのですが、上京して「いい大人が自転車の傘さし運転をしている!」現場を見た時のショックが忘れられません。
正直言って地元群馬では考えられないことでした。

といって、群馬県民が交通ルールに特別意識が高いという訳ではなくて(スミマセン)群馬県は「かかあ天下と空っ風」というくらい風の強い土地なのです。また自動車の保有台数が日本一多い県です。
視界の悪い雨の日に、片手で傘を持って自転車に乗るなどというのは文字通りの自殺行為(-_-;)で、一瞬で強風にあおられて車に轢かれることは火を見るより明らかなのでした。
そんなことは物の道理のわからない子供ですら誰もやらない、まして大人がやっているところは見たことがありません。

これはもうマナーとかルールとかいうより単純に「危険すぎる」からで、筆者は頼まれてもできません。怖いので(;^_^A。

これは東京だって同じことなのですが、多少風が弱いせいか傘さし運転をしょっちゅう見かけます。傘を自転車に固定する道具も売っていますが…。

基本的に傘さし運転は「道路交通法違反」です。おまわりさんからレッドカードが出る行為です。絶対にやめましょう。

…つい先日、ヘルメットをかぶって傘さし運転しているオジサンを近所で見てしまったもので、ついこのような文章をモノしてしまいました。
どうも優先順位がおかしいのではないか(-_-;)と思った次第です…。

(余談)
雨天の自転車には雨合羽ですが、この点、よいヘルメットができないかと期待しております。