その183 色んな事をちょっとづつ知る
私事でスミマセンが、自宅二階のトイレの照明がつかなくなってしまいました。
まだ新しい電球が何の前触れもなく突然点灯しなくなり、念のため電球を替えてみても反応なし。困りますね。仕方がないので電気屋さんに見てもらうことに…。
(筆者は自宅に電気屋さんに来ていただくと、いつも「医療と介護の関係」に似ているなあと感じます)
電気屋さんは、まずトイレの電球を廊下の「白熱球」と取り換えて試しました。反応なし。
次に、スイッチを点検しました。カバーを外し、スイッチの接触を確認します。ここは問題なし。
その次に、照明器具そのものを外して天井の電源との接触を確認。ここも問題なしでした。
その次に電球を詰めるソケットを確認。問題はここだったようで、ソケット内の細長い電気板(側面についているもの)が電球のスクリュー部分に当たっていなかったようです。電気版を少し起こしたらアラ不思議、何の問題もなく電気はついてしまいました。うーむ、そういうことだったのか…単純と言えば単純ですが、もちろん知らなければ直せません。筆者は一応今後のため修理中もいろいろ聞きながらメモしておりました。
電気屋さんが言われるには、「照明器具はめったに壊れるものじゃないんですよ、構造も単純だし。だいたいは接触不良です。天井やスイッチはとにかくソケットなら見てわかります。今度から、電球を交換するときソケット内に少し注意してください」だそうです。※ちなみに「たいした故障じゃない」なる理由で修理代が大幅に下がりました(笑)。
「医療と介護の関係に似ている」と思うのは、ここのところです。
不具合の原因を特定する、これは電気なら電気屋さん、病気ならお医者さん、その道のプロにしかできません。特に病気については医師法でそう決まっていますね。
が、対処法自体は意外と単純な場合もあります。すこし理屈を教われば家庭でも自分でもできる。実際に不具合に対処する、また起こさないよう予防するには実はそっちの方が大事だったりします。
ただそれには毎日、毎回、継続的にチェックとケアをする必要があり、介護職はその「ケア」の方のプロなんですね。こうして電気屋さんの修理にくっついていろいろ聞く…電気屋さんも説明がご面倒でしょうがw…のも介護職員のとき身についた習慣なのです。
(介護職員も利用者さんと病院に行ったら、処方された薬のこと、生活で気を付けること、体調不良があった時のとりあえずの対処法などを根掘り葉掘り聞いて帰ることになります。ケアに必要な情報ですからね)
筆者は去年同じように、ガス屋さんから「お風呂の温度が上がりにくいときの対処法」も教わりました。これも大変単純ですが給湯口の網カバーをこまめに洗う、特に網の目詰まりがないよう歯ブラシで洗うことです。これを教わってから目に見えてお風呂が沸くのが早くなり助かっております。
ガス機器はコンロ、ヒーターなども同様にこまめな掃除でだいたいの不具合は予防できるそうです。
実はこれも、介護職員の大事な仕事なんですよね。
住環境や施設の安全確保。歩行に不安のある人がいるのに廊下が暗いとか、血圧に不安があるのにお風呂の温度がまちまちだとか、これだって命に関わることです。ましてお風呂の電気が消えたなんて複合トラブルだってあるのです(^^;)。ガス機器も目詰まりがあったら火が出ない→ガスは出ている、漏れている→火事…なんてことになりかねません。夏のエアコンだってフィルターが詰まっていたら涼しくならない→熱中症、エアコンの空気が汚ない→肺炎、などなど逆に病気のもとになってしまいます。大げさではなく毎年起きている事故ですからね。
これらの事故に対処する、いや予防するには上記のような細かいことがどれだけ「毎日」「毎回」できるかにかかっていますね。不具合があった時だけプロを頼ればいい、というものではありません。
介護職員になりたてのころ、当時のホーム長が「介護職員は誰よりも物知りじゃなきゃいけないぞ」といっておりましたが…こういうことだったんですねw。介護の専門知識だけじゃなく、日常の色んなことをちょっとづつ知る。対応を学ぶ。知らなきゃならないこと、まだまだいっぱいあるようです。
(余談)
8年前に亡くなった母ですが、やはりそのずっと前から実家に帰ると「切れっぱなしの電球」、「掃除できていないフィルター」、「整理されていない食材」などが増えていたことを思い出します。いよいよ調子が悪くなると「管理できていない薬」が散らばっていましたが…こんなことの積み重ねだなあと実感させられます。