その82 哀しい注意書き
嫁さんに「・・・バカだね」と言われましたが異論はありません、私がバカでしたw。
相手は天然モノ、注意書きはありません。
閑話休題。
定番の人気商品、こんにゃくゼリー。
そのこんにゃくゼリー全般に現在、こんな注意書きがついているのをご存知でしょうか?
「子供、高齢者は食べないで下さい」・・・私はこの注意書きを初めて見たとき、思わず「ああ」とタメ息が出ました。
ご存知の通り、こんにゃくゼリーは歴史の浅い商品です。かの有名な「蒟蒻畑(ポーションタイプ)」の発売が1996年。大ヒットを記録しますが、同時に弾力のあるこんにゃくゼリーは、よく噛まないで食べると窒息の危険があると社会問題になりました。
少年だった私はこんにゃく生産量世界一の群馬県民でして、「こんにゃくをよく噛むなんて当然ダンベガナ(上州弁)」と思っていましたが・・・実際に窒息事故も起こり事は国会にまで紛糾、一時生産中止の憂き目を見ます。
しかしこんにゃくゼリー生産各社は諦めませんでした。
まずパッケージに「よく噛んで」の注意がつきました。
次に窒息防止の「ミニタイプ」またこんにゃく成分を少なめにした「ソフトタイプ」が登場。
小さいのやソフトでは食感が物足りないと、大きいタイプのパッケージに「スプーンですくって食べよう」とオススメがつきました。
同時に「凍らせないで」「吸い込まないで」など食べ方に細かい注意がつきました。
さらにあらかじめ細かく切ってある「クラッシュタイプ」が登場、人気を博します。
現在は「チューブタイプ」が主流のようで、袋の口から押し出し、出た分だけを少しずつ食べるよう指示がついています。
食品の安全は介護でも当然気になるところですが。
私はこんにゃくゼリー各社の頑張りには満腔の敬意を表したい。
手を変え品を変え、安全に美味しく食べて欲しいの追求に頭が下がります。
どうもこんにゃくゼリーはその目新しさゆえ、危険食品の槍玉に上がってしまった感がありますが・・・公平のため申しますと食品窒息の危険度は上からモチ・ご飯・パン・団子・アメです。これらの食品にいちいち注意書きはありません。窒息防止の工夫がこんにゃくゼリーほどあるかどうかも、疑問です。・・・いわんや「○○の人は食べないで」なる文言をや。
安全のため、命のためと言われれば是非もありませんが、食品製造者が「食べないで」と書かねばならぬ心中・・・御痛わしゅうござる。
注意書きをよく読み、よく噛んで食べれば、将来この注意書きはなくなってくれるでしょうか?
私は以後もアゴを鍛えて、高齢者いやさ後期高齢者になろうとも、こんにゃくゼリーの愛好者でありつづける所存であります。
(追記)
冒頭マンガに描いたように、健康な人でも食べ物でケガをすることはよくあるもの。
一部の「玉こんにゃく」にはまれに「よく噛んで食べましょう」と書いてあります。形状的にはこんにゃくゼリーより危険な気がするのでぜひよく噛みましょうw。
以下こんにゃく煮物の余談です。