その194 機械じゃなく自分で計算する「機会」

突然ですがセルフレジ。すっかり一般化した感がありますね。以前こんなお話も描きましたが…。

その139  店舗支払い無人化に思うこと。

https://recruit.enzeru-corp.jp/column/2021/09/15/922

 上記記事は2年ほど前のお話で、コロナ禍の影響でだんだん無人レジが増えてきた…と導入部で書いております。当時はまだキオスクや一部コンビニが中心でしたが、いまやスーパーも、洋服屋さんも、100円ショップも、大手チェーン店ではほとんどセルフレジが導入された感があります。
 もちろん有人のレジや、セルフレジをサポートする店員さんもおられるのですが。以後は無人・セルフレジがますます増えていくだろうと感じております。
 
 利用する方もだいぶ慣れたのか、一時期よりはトラブルも少なくなったように感じますね。特に高齢者の「操作が分からない」は目に見えて少なくなったし、操作が難しい人は有人レジに回る、分かる人は譲る…という流れもなんとなくできてきたようです。
 筆者の2年前の感覚では、お店で買い物するのにお金を受け取る人がいない、というのは少々不安でしたが…いつの間にかすっかり慣れてしまいました。

 しかし慣れるのはいいのですが、「狎れる」(親しみすぎて礼を欠く、油断をするの意)のはよろしくないですね…。

 というのもどうもこの頃、自分がお金を支払うときの「小銭の出し方」がいい加減になっているなあと感じているのです(^^;)。お読みの皆さま、そういうことはないでしょうか?

 例えば有人レジで「1668円です」と言われたとします。サイフを開けると、けっこう小銭が溜まっている。そんなとき、ピッタリとはいかなくても例えば2173円を出したりします。千円札を2枚、百円玉をひとつ、十円玉を7つに一円玉を3つ、ですね。
 するとお釣りは505円になる。硬貨にして2枚です。出した小銭が11枚ですから、小銭が9枚も減らせる。よくありますよね、こういうこと。
 …と、こう、いま言葉で書きながら計算してみましたが、頭の中だけでやるのはけっこう難しいものですね(笑)…おもわず電卓を出して確認してしまいました(^^;)こんな計算をよく忙しいレジの前でできるものです、我ながら感心しますw。

 問題はまさにこの計算なのですが、無人のセルフレジが相手だとなぜかあまり「ちゃんと計算しない」ような気がするのですね。


 
 だいたい、テキトウで支払ってしまう。
 ハンパな小銭を追加で入れるのを面倒がってしまう。
 そうしてサイフに小銭が溜まると計算もせずに「ザラっ」と入れてしまう…なんてことはないでしょうか(^^;)。白状しますと筆者はたまにやってしまいます。
 まあ「やってしまう」といっても悪いことをしているわけではないのですが。しかし有人レジではあまりしないことですよね、お金をザラッと出して、そっちで数えてくれというのは…。

 例外的に、高齢者の方がサイフを開けてレジの方に見せながら「ここから要る分、取ってくれる?」とやり取りされている場面はたまに見かけます。あの場合はおかしくは感じません。
 小銭の計算が難しい、目や手先の器用さの低下などから店員さんに必要な支援を頼んでいるわけで、ご自身でそれができるならそれも自立したお姿ですからね。

 しかしまだ計算ができる、目も手も達者な自分がそれをやってしまう(^^;)というのは、ちょっとどうでしょうね…。

 どうもこれは相手が「機械」だから人間相手より油断をしているようです。いえまあ機械に礼を尽くすというのもちょっとオカシイですが、それだけ「いろいろ考える機会」を失っているような気がするんですよね。

 有人レジで小銭のハンパを計算する。これだって日常の重要な脳の活動の機会です。
 それに自分のサイフをスッキリさせたいのもありますが、レジの人が小銭をバラバラ数えるのが大変だろうとか、レジが小銭切れになったら面倒だよねなどという配慮もあるわけで、「社会性」を意識する機会でもあります。
 逆にレジが混んでいるときはグズグズ小銭を数えるのは控えようなど状況判断も絡んできます。そういう一つ一つが脳や社会性の低下を予防する機会でもあるんですよね。
   
 たかがレジの無人化くらいで何を大げさな…とも言われそうですが。しかし毎日のことですから、これが一年、二年となると…すこし怖いですね(^^;)。

 余談ですが「お釣りの計算が暗算で出来る」というのは世界的に見ると珍しい部類に入るそうです。こういうせっかくの「脳力」を、自分から衰えさせてしまうのはいかにももったいないとも思います。

 とりあえず以後は無人セルフレジでも、ちゃんとハンパ小銭を計算しようと思います(笑)。

…学生時代は毎日やっていた筆算。大人はしないですねえw…。