その200 荷物の誤配で考えたご近所付き合い

 私事でスミマセンが、先日朝九時、我が家に何かの小包が届きました。
 ちょうど出勤のため玄関を出た家人が受け取り、急ぐものでそのまま玄関に置いて出ていきました。

 筆者がその後確認すると、なんと宛名が違います。よく似た名字のご近所さんあてのお荷物でした。
 しかも悪いことに、配送予定がその日の午前中。もう2時間くらいしかありません。本来の受取人はヤキモキしていることでしょう。

 あわてて配送業者に回収依頼の電話をしましたが、ご存じの通りこういうのは何かと面倒なもので(^^;)すんなりとはいきません。いちどオペレーターさんからの折り返し電話を待ち、こちらの住所や氏名なども伝えねばならず、向こうの事務所が東京でこっちの地名がわからなかったりしてw…結局配送係の方がくるまで当方は自宅待機になりますね。電話や呼び鈴がなるかもしれず、なかなか仕事にも集中できず…(絵を描いているときに電話が鳴ると、驚いて線がゆがむのです(笑))。

 まあ仕方のないこととはいえ、その日は午前中うまく時間を使えませんでした。

 それで、待っている間にもう一度荷物のラベルをよく見てみると、住所は本当に我が家の近くなのです。自室の窓を開けると(あのあたりだな)と見える距離でした。仕事に集中したい当方、よほど(これはもう自分で持って行った方が早い)と思いましたが、一応じっとガマンをいたしました。

 というのも宛名が知らない方、また女性の名前であったので、筆者のような知らない中年男性がいきなり訪ねてきたら不審に思うかもしれない。荷物に貼ってある番号にあらかじめ電話をかけるという手もありますが、それだって「勝手に電話番号を知られた」と不快になるかもしれない。そんな思いからやはり配達業者さんを待った方が無難だなと考えました。

 結局お昼前ぎりぎりに荷物は無事回収されましたが、ここまで約二時間半。自分で届けに行けば10分もかからずあとは仕事に集中できたのになあ…と、どうもその後も考えてしまいましたね。

 筆者は前年度、町内会の組長を勤めておりましたもので、ご近所さんに顔と名前が一致する方がかなり増えました。連絡網で電話番号をもらっている人、日常的に挨拶する人、たまにお土産や野菜などをいただく間柄の人もあります。

 このケース、もしそういう「まあまあ親しい人」だったらどうか?…もちろんすぐに、自分で届けに行っていたと思います。
 そこまで親しくはないけど「町内会で顔と名前くらいは知っている人」だったら?…一応事前連絡の上、やはり自分で届けたと思います。

 だってそっちの方が自分だって早く終わってラクですからね。

 そういえば筆者が子供の頃には、「留守だったのでお向かいさんに荷物を預けておいた」なんてケースがけっこうありました。誤配があった時も母に「あんたこれ〇〇さんちに届けてきちゃいなさい」と言われたことも何度かありますね。正直、よく知らない他人の家なんですがw…まあそれくらいの緩さだった気がします。

 近年はいわゆるご近所づきあいは都市部を中心に薄くなり、各家庭がしがらみのない自由さを持っておりますね。筆者もそっちの方が気楽ではあります。ご近所に気兼ねしたり、なにかの折に噂のタネになったりするのは面倒です。

 ただまったく付き合いがないと、こんな場合はかえってまた面倒なんだなと思わずにはおれません。これは別の種類の面倒ですね。

 すぐそこにいる、声をかければ届くような人にまでいちいち業者を通さないといけない。ご近所だからと急に話しかける、世話を焼くのは「不審」だという状況…これも極端ではあるなと感じました。
 せめて荷物の誤配など不測の事態の場合には声をかけられるくらいの関係はあったほうが便利だと感じます。
 また不測の事態というのが、けっこうありますからねこれが…近年は特に、地震や災害も心配ですし。急なケガや病気だってあるし。

 その最たるものが「介護が必要になった時」で、その時になって慌てても遅いわけで、うーむと考えてしまいます。

 ご近所づきあい、向こう三軒両隣は暑苦しい。
 でも他人を見たら泥棒と思え、も狭苦しい。

 令和の距離感は難しいですね(^^;)…。 

(余談)

とはいえ、引っ越し当初はこんな感じで、

そのうちこれくらいの付き合いはできて、

ですから引っ越して2年数か月、ご近所づきあいの距離感もだんだんとレベルアップはしてきているようですw。