その234 揺れるものの固定

今年は雨が少ない酷暑と報じられていますが、逆に一部の地域では突発的な大雨が報じられたりしております。線状降水帯、なる耳慣れない言葉も出てきました。筆者が幼いころは「台風」だけでしたが、やれ「爆弾低気圧」だの「ゲリラ豪雨」だの、どんどんいろんな異常気象の言葉が増えていきますね…(-_-;)。
異常気象と言えば、9月1日は防災の日でした。
100年以上前の1923年、関東大震災の起こった日でもあります。
ご自宅の地震対策、お済でしょうか?
筆者も先日、お休みを一日まるまる使って、家じゅうの「なんだかここ、揺れて困るな」という場所の固定に勤めておりました。
介護施設でも、もちろん地震の備えをいたします。
何度かお話している非常食料のローリングストックはもちろん、スタッフ会議では災害時の対応、避難ルートの確認。ときには消防署の方を招いた本格的な避難訓練を入居者さんと一緒にしたりもしまして、筆者はベランダの床についている布製の滑り台のような非常階段をこのときはじめて体験しました。
そしてもっとも日常的な地震の備えは、なんといっても「家具の固定」でしょうね!
大きな介護施設だと種類によっては火を使う場所、刃物を使う場所はスタッフしか入れないようになっていて、広い廊下には手すりがついている、トイレやお風呂は専門的な安全器具がある…ところが多いですが。小規模なところではそうもいきません。
筆者が勤めたのは3階建てのグループホーム。外観はちょっと見ただけでは介護施設には見えない、商店街の中の「大きめな家」でした。キッチンも入居者さんと一緒に使いますし、トイレもお風呂も廊下も一般的な家屋のそれに近いものでした。
なので気を付けるポイントも、一般家庭と共通する部分が多かったですね。
ただこの家具の固定については、「耐震・防災」以上の重要な意味がありました。それは「あらゆる家具を入居者さんが日常的に手すりとして使っている」ことです。
コンパクトな施設では、こういうことはよくあると思います。
例えば人間の背丈より大きな食器棚は、ぜったいに倒れないように「耐震突っ張り棒」がされており、これは人が手をついたくらいではまったく揺れません。
ただ、その横に小さな、腰くらいの高さの「カラーボックス」が置いてあったりします。これは…揺れますね(^^;)。なのでなるべく重い、本などを下の段に入れ、また底面に隙間ができないようにゴム板やら何やらを噛ませたりします。
入居者さんが手をついたものがふいに揺れれば体勢を崩し、転倒、入院、歩行能力の低下…なんてことも十分あり得ますので、これも立派な「介護の仕事」です。
また、揺れはしないけど危険な家具というのもあります。
テレビ台やローチェストなどの、背の低い家具。これは倒れたり揺れたりはしないのでその点は良いのですが、引き出しの取っ手が形状によってはズボンに引っかかったりするのですね!…何を細かいことをwと言われそうですが、筆者はそれで一回つまづきました(^^;)。先輩のI女史はハッキリ転倒しました💧。

さいわい入居者さんに事故がある前だったので、その月のスタッフ会議で「テレビ台の引き出しの取っ手はあぶないから外しておこう」と決まったのをよく覚えております。
(もちろん取っ手を外してしまえば開けられなくなってしまうので、服に引っかからないような「ヒモ」で仮の取っ手を作ったのは筆者でした。これもよく覚えておりますw)
こういう習慣が、自宅にも適応されております。
今時期でいうと自宅の雨戸やドアです。夏の強い雨風や台風によってだいぶ揺れますし、ガタガタと音もしますね。
消しゴムや耐震ジェルマットなどで工夫してそれらを固定すると、静かになるだけでなく強度もあがり、戸当たりや金具の負担も軽減されます。なにより安眠できますw。
またベランダや庭の物干しや洗濯棒、日よけなども固定すると日々の作業が楽になります。何かやっているときにモノがフラフラするって、地味にストレスなんですよね!
本格的な耐震グッズはもちろん、今は100円ショップで細かいながらもなかなか頼れる固定具が売っております。
身の回りの耐震、今一度見直してみてはいかがでしょうか?ストレス軽減にも卓効アリ…です!