その185 冷房が苦手な理由?

9月になりました。…といって、これを書いている筆者はまだ8月の暑さの中におりますが(-_-;)。この文章が掲載される頃には少しは涼しくなっているでしょうか…。筆者も中年にさしかかり年々残暑が厳しく感じられます。9月はまだ夏という感覚ですねえ。

 筆者の子供の頃(平成初期)は学校に冷房などなく、クーラーのないお宅もそれほど珍しくはありませんでした。クーラーの使い過ぎは良くない、運動して汗をかいて、暑さに負けないように!と教わったものです。

 が、近年は「冷房を適切に利用して…」と誰でも言うようになりました(笑)。クーラーも悪者のイメージはすっかりなくなった感があります。暑さが年々ひどくなるこの状況では当然ですが、一方、「クーラーは苦手!」という人もやはり少なからずあります。

 ある空調設備会社の調査では、日本の「クーラーが苦手な人」の割合は54.9%。内訳は男性44.8%、女性64.9%だそうです。ほぼ半々なのですね。
 我が家でも自分はなるべくクーラーつけたくない派。家人はガンガンキンキンに冷やしたい派の半々です。…もったいないので筆者は暑くなると家人の部屋に涼みに行っておりますが…(-_-;)。

 介護施設でも夏場「高齢者の脱水」予防として、エアコンの温度管理は職員の仕事でありました。

ポイントとして教わったことに、一般に高齢者は
・暑さ寒さに鈍感になっている
・汗をかきにくく熱がこもりやすい
・トイレの心配から水分を摂らない
人が多い。

また認知症の症状があるとエアコンのリモコン操作が分からない場合もある。


(余談ですが、リモコンのボタンもこういうタイプが増えましたね。)

なので声をかけつつ、エアコンの操作を支援しましょう、と、介護の教科書などには書いてあります。筆者もだいたいそのように理解して仕事していたのですが…。

しかし「冷房が苦手な人」が半分もいるとなると、高齢者の冷房嫌いだって当然、理由は様々だろうなあと今になって反省する次第です。

なにより筆者自身が、年々クーラーに弱くなってきた気がします(笑)。
昼間はまだいいとして、夜の冷房に特に弱くなっています。寝入りばな、1時間の切タイマーで冷房をつけるのですが、朝起きるとノドがガラガラしたり。寝相が悪くてお腹や腰が出ていると寝ている間に冷えていて、起き上がる時にギックリ腰(夏なのに!)をやりそうになることも…(-_-;)。

しかし冷房を入れないで夜間の熱中症や睡眠不足も困ります。いろいろ考えてみた結果、どうも「風向き」と「部屋の空気の汚れ」が原因のように思われました。

単純なことですが、エアコンの冷風が直接当たらないよう送風を上向きに固定したらだいぶ冷え過ぎが改善されました。最近のエアコンは暑いところを集中的に冷やす機能がついていて、放っておくと人体(部屋の中で最も熱いw)に風が来てしまうのですね…。

空気の汚れ対策は、フィルター掃除をマメにすることはもちろん、エアコンを切っているときはなるべく窓を開けることにしております。しかし実はそれでも残ってしまうモノがあって、それは飼い猫の抜け毛ですね(^^;)…。一週間もすると掃除した扇風機のカバーに、ネコの毛がだんだん溜まっていきます。「あ、これか」と目に見えて気づいた後は、コロコロテープで床や布団についたネコの毛をマメにとるようにいたしました。

すると嬉しいことに、夜のエアコンでのダメージはほとんど感じなくなりました。

またエアコン以外でも改善できるところを探しました。介護施設では難しいですが、自宅であればベランダに日よけのシートを張ることができます。これは驚くほど効果があって、昼間は裸足で歩けないほど熱くなってしまう南のベランダが本当に涼しくなり、ベランダのついた筆者自室の温度が4度も下がりました。熱せられたベランダの床を通じて部屋の中も暑くなっていたのですね…。

同じように西の窓に100円ショップの遮光シートを張りましたが、これも効果抜群でした。水張りタイプで簡単です。窓を触った時の熱さが全く違いますね!

…こうなると自分は「トシでクーラーに弱くなった」と思っていましたが、本当の原因は他にあったのかもしれません。冷房を適切に使うと一言で言いますが、環境、掃除や換気、水分、持病などエアコンそのもの以外のいろいろな要素が絡んできます。高齢者となれば尚更でしょう。本気で考えると、なかなか難しいものですね。

ともあれ簡単に「トシ」のせいにせず、残りの暑さと戦っていきたい(^^;)と思います。