その09 うるさくない声かけ
つい先日、打ち合わせでファミリーレストランに行きました。テーブルに見慣れぬシールが貼ってあります。手帳くらいの大きさに、こう書いてありました。
『ゴハンが来るまで、話してみよう!電気のこと。安いのは●●ガス』
これにはつくづく「うまいとこに宣伝うったなあ…」と感心しました。確かに料理が来るまでは手持ち無沙汰でつい目がいってしまいます。逆に皿が来れば隠れて目障りにもなりません。安いのは●●ガスか、と一回で覚えてしまいました。
これがテレビだと「また電気の宣伝か」と多少ウンザリします。いれかわりたちかわり各社CMを流すので、何度みてもどこがいいのかちっともわかりません。大体はやく続きがみたいのでCMは頭に入ってきません。
同じことを言われているのに、受け取り方が全然違うわけです。
むろん受け取るほうの気持ちの問題ですが、「これは介護…というか人間ぜんぶそうだなあ」と思いました。何回言ってもわかってもらえないときもあれば、一回ですぐ伝わるときもある。こちらの言っていることが正しいかどうかは問題ではなく、相手が聞き入れる気持ちでいるかどうか、ですね。気持ちがヨソを向いているとき余計なことを言われても、ちっとも頭に入ってきません。
当たり前のようですが、忘れがちなことでもあります。そして忘れなければとても便利な心得でもあります。『宿題やった?』『いまやろうとおもってたのに!』などの無駄な争いが減らせるでしょうね。
日常、ほかにも「つい見てしまう、宣伝に適した場所」はないか考えてみました。
信号機の下に看板を吊るしたら?病院の待合室、イスの背中もいいかもしれません。ATMの近くもねらい目でしょうか。
私がもっとも毎日みてしまうのは「エレベーターの階数表示」です。あの下に一行広告があったら効果絶大だと思われます。
「うるさいと思われない声のかけ方」のヒントがあるような気がしてなりません。もっと探してみようと思います(笑)。