その148 生活の足、今昔。
ここ最近、小さいオートバイ、いわゆる「スクーター」をあまり見ないなあと感じています。
筆者が子供のころ(80~90年代)はスクーターはとても人気があり、ドラマや少年漫画の主人公もよく乗っていました。実際にはオートバイというより生活の足、という雰囲気で、若者ももちろん乗っていましたが、それよりも主婦の買い物姿にぴったり似合うのがスクーター…という印象です。
ヤマハのジョグ、ホンダのディオなどが人気で、のちにスズキのチョイノリなんてかわいいスクーターもでましたね。
今考えると、子供も乗せられない、荷物も積めない、スクーターはそれほど買い物向けではない(苦笑)気もしますが。それでも街中でスクーターを見ない日はない、という感じでした。
筆者もその印象、あこがれもあって20前後のころにスクーターやオートバイに乗りましたが、東京では駐車場にもお金がかかるし、駅やお店に駐車場がない場合も多く…結局、自転車に戻ってしまいました(^^;)。
余談ですが当社が本社を置く東京荒川区、またその近辺は少し移動すると非常に坂の多い地域です。地名を見ても東京は「渋谷」「池袋」「上野」など高低差を思わせる名前が多いですよね。荒川のおとなり台東区にはその名も「谷中」という凄まじい地名がありまして、筆者はここで新聞配達をしていたことがありますが…名前にたがわず「坂しかない」ような地域でした。自転車の上り坂が大変厳しかった思い出があります。
さて昨今そんな坂道で筆者が苦戦していると、よく上り坂をスーっと上がっていく自転車がある。乗っているのは中年女性だったり、高齢者だったり…。(いかんなあ、お年寄りに抜かされるようでは)これも体力の低下か、と軽くショックを受けるのですが、よく見るとみんな「電動アシスト付き自転車」なのですね(笑)。
電動アシスト自転車の普及はとても目覚ましいものがあり、主婦や中高年にたいへん人気だとか。坂道でふらつかないので「ラク」以上に「安全」なのですね。どうやらスクーターが見えなくなったのは電動アシスト自転車にとってかわられているようです。
免許もいらないし、荷物もある程度積めるし、駐車スペースは自転車と一緒でいいし、なるほどいいことずくめではあります。
調べてみると、すでに高齢者向けに「電動アシスト付き三輪自転車」が人気なようですね。
注意してみるとけっこう町にも走っています。これがスグレモノで、前後に大きなカゴがあり輸送力抜群です。三輪なら立ちゴケの心配もなく、万一事故の際もオートバイや自動車よりは被害が少ないでしょう。なにより運動になる。うーむ、これはいい商品だと唸ってしまいました(^^;)。
(筆者は自動車のない生活をしていますので、買い物・輸送用に欲しいくらいですw)
生活の足も世につれ人につれ、じわじわ変わってきているのですね。
電動アシスト自転車は「介護用品」とはいいませんが、高齢者の足として、また運動の機会・介護予防の商品として、ますます注目されるのではないかと期待しております。