その64 災害に「差」が・・・。

この夏の「西日本豪雨」。近畿、四国地方の惨状はニュースでご覧の通りです。ただの豪雨災害とはいえず、政府も「特定非常災害」に指定しました。
(冒頭のイラストは愛媛に住む友人が近所の川の増水を写した写真を元に、作成しました。白黒イラストですが、実際は茶色の濁流です)

床下浸水や崖崩れ、猛暑の時期には致命的な断水・取水制限も続いています(7月15日現在)。この文章が載る頃には復旧されていることを願うばかりです。

自然の猛威とて、予防のスベもありませんが・・・よく聞いてみると被害の大きさに「地域差」があるようにも感じました。天候や地形のせいだろうと思っていましたが、それ以外の原因もあるようです。

愛媛県・久万高原(くまこうげん)町、という街のお名前をご存知でしょうか?

言っては失礼ですが、全国的に有名な町ではありません。私も友人が住んでいるから知っているだけです。今回、友人に電話で安否を尋ねたら、こんな話を聞くことができました。

久万高原町は幸い、被害が比較的少なく、断水もないそうです。友人や家族・職場も無事でした。
「そりゃ運が良かったね」と聞いたら、運だけではないとのこと。
友人によると、「久万高原町は人口8千人に対して土建屋が12件もある。ふだん、ちょっと台風があっても不都合の起きる土地柄で、災害が起きたら担当地区の土建屋さんがすぐ『とりあえず車が通れるレベル』までの復旧作業をして、あとでしっかり入札して直す仕組み(※)になっている。いつもマメに直してたから余力があった。それが今回の差に出たんだろう」・・・とのことでした。

これを聞いて私は3年前の、2015年「口永良部島・新岳噴火」を思い出します。
島民137名が全員無事だったあのときも、普段から噴火を想定して準備がカンペキになされていた結果でした。

災害報道はどうしても「被害の大きかった地域」に集中します。それは仕方のないことですが、少し時間をおいたら逆に「被害が小さかった地域」も報道してほしい。3年前と同じくそう思いました。被害の小さかったところには、必ずそれ相応の理由、工夫があると痛感いたします。

「今日の一針、明日の十針」はグループホームの入居者さんに教わった諺ですが、久万高原町のお話をきいてナルホドと首肯しております。

友人は久万高原町でゴミ回収業についており、近隣の被害が大きかった地域を助けていま復旧に邁進しております。

ガンバレ、Y君。

(※に関する注)
東北地方などでも採用されている仕組みで、「災害協定」の一種です。建設業以外でも自治体と各種業界団体が災害時における協力体制をあらかじめ決めておくシステムがあり、「お住まいの地域+災害協定」で検索できます。
実際どの災害時にどう機能したか、は、国土交通省のHPなどで報告書のPDFをダウンロードできます(長くて難しい文章ですが・・・w)。

(追記)
弊社のある東京荒川区には、公園や広場に「防災井戸」があります。
今回の水害・断水を機会に区の防災課に井戸について質問してみました。以下、その答えです。

さすがに区役所としては「飲んでみたら?」とはいえないですよねw。
防災課担当者様、ご協力ありがとうございました。