その33 人間特有の病気

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今月になってから、相次いで2人の友人が腰痛になりました。ひとりは40代男性、教師。いまひとりは30代女性、飲食店勤務。ふたりともツラい治療の日々だそうです。

介護もよく「腰痛が心配」と言われますね。たしかに体を使う仕事なので危険はあり、資格の講習には必ず「腰痛予防」の項目があります。

しかし意外なことに、腰痛リスクの高い職業は上から①自動車運転手(トラック、タクシーなど)、②立ち仕事(美容師、調理師など)…とつづいており、介護職は③オフィスワークより下です。

引っ張る、持ち上げるなど作業的なリスクが注目されますが、一方「うごかさない」「同じ姿勢を続ける」のも大変危険だとのこと。また作業場の寒さ、持続したストレスなども新しいリスク要因として注目されており、なるほどトラック運転手さんは全部あてはまるな…と思います。

職業としての介護の腰痛リスクはそれほど高くなく、むしろ家族介護をなさっている一般の方に腰痛が多いようです(これは年齢層を考えれば自然なことかと思います)。

ここで「介護職に興味はあるけど、腰痛が心配で…」という方には、当社所属の理学療法士・田中義行氏の著作などご一読いただけるようオススメいたします。
(※インターネットで検索されればすぐに出てきます。写真入りのものはカラーが断然見やすくオススメです)

私事ですが学生時代は引越し屋さんでアルバイトをしておりました。若かったので腰痛はありませんでしたが、よく背中がつって苦しんだものです。後年、古本屋さんに勤めたときはもっと深刻で、危うくギックリ腰をやりかけました。

介護職になってから、上記・田中氏の「腰痛予防の研修」に出たときには、しょうじき研修中ずっと(学生時代に教わっとけばよかった…)とばかり考え、在りし日の苦しみを思い出しておりましたw。介護職向けの研修でしたが、腰痛は結局他の仕事、日常動作にも関係することばかりだったので…。

ものの本によれば腰痛は「二本足で歩き、手にモノを持つ、人間特有の病気」だそうです。リスクの大小はあれど、人間どんな仕事でも腰痛の可能性はあるのですね。特に体が硬くなってきた中年以降の方、要注意です。腰が痛いままでもできる仕事…というのはちょっと思いつきません、予防が肝心かなめであります。

…と、ここまで書いたところでもう2時間も座りっぱなしだったことに気がつきましたw。いま簡単なストレッチをしてから机に戻ってきたところです。

これをお読みのあなたも、電車内でなければ、是非w。

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(追記)
田中義行氏の研修は介護関係者以外にも楽しんでもらえると思います。無料の講演もありますので、チェックしてみてくださいね。