自立した介護職集団を作ろう!

僕と小林社長との出会いは、僕が東京の医療法人でグループホーム長をしていた時に行われた、東京都のグループホーム事業主の交流会。NPOや医療法人などがいる中で、株式会社として参加していたのが、大起エンゼルヘルプだったんです。その時に、当時は常務だった小林社長と名刺交換をさせてもらいました。
それからしばらく経って、僕は「今までにない新しい特養を作りたい!」って考えるようになったんです。でも、資金もないしどうにもできない…その時に頭の中に浮かんだのが、小林社長。小林社長は当時から、一度決めたら反対されようと諦めない強さがある人だったんですよ。「この人ならなんとかしてくれる!」そんな直感もありましたね。
それに、当時の大起エンゼルヘルプは、事業拡大に走ってしまっていた時期だったんで、ちょうど組織編成を考えていたみたいなんです。グループホームやデイサービスをまとめてくれる人がいないこともあって、小林社長は「面白いからやろう」と言ってくれたんです。


最初は、髪を赤くしていた僕も注意されたりして、管理的でおもろない会社やなーって思っていたんです。でも、小林社長と一緒に施設を作っていく機会も増えて、僕の考えを伝えていく中で、社長もなにか感じるものがあったみたいで。だんだん「人を管理する」っていう考えじゃダメだっていうのが浸透していったみたいです。そこから、一人ひとりが「自立」できる環境をどう作っていくかというところにシフトしていきました。
大起エンゼルヘルプでは、職員の服装も基本的に自由なんですが、それも自立の一つ。制服を着ていれば、すぐどこの会社の人かわかるっていうのはメリットだとは思うんですよ。でも僕は、そのわかりやすさよりも、職員が自分で考えてご利用者に対して個を表現してほしいっていう気持ちの方が強いんです。それに、みんな服装が違うとご利用者の情報もどんどん増えるんですよ。ご利用者は「私も今度あんな服着たいな」「あんな格好はヤダな」「あの人はいつも赤い服ばっかり着てるな」とか無意識のうちに脳の中で“意識”してるんです。社会と繋がる機会の少ないご利用者にとっては、それがすごく大事なんですね。職員もご利用者を楽しませるために「今度はいつもより派手な服着ていったろ!」とか考えますからね。ただ自由な格好をさせてるわけじゃなくて、すべてに意味があるんですよ。

和田行男
和田行男
高知県出身。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ転身し、特別養護老人ホームなどを経験。99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は大起エンゼルヘルプでグループホーム・デイサービス・小規模多機能ホームなどを統括。著書『大逆転の痴呆ケア』『認知症開花支援』(中央法規)。TV出演『プロフェッショナル仕事の流儀』(NHK)。